久司山古墳(くしやまこふん)

 久司山古墳(くしやまこふん)は、弓削島(ゆげしま)の久司山南西にある6世紀〜7世紀ごろにつくられたと言われている古墳(こふん)です。かこう岩という石をつみ重ね、その上に土をかぶせてつくった円墳(えんぷん)でしたが、現在は、上の土は全て落ちていて、中の石組み(横穴式石室(よこあなしきせきしつ)というなくなった人をまいそうした場所)しか残っていません。このお墓は、海上交通や塩づくりなどに関わっていたリーダーのような身分の方のものと考えられるそうです。

 古墳はいくつかあったようですが、現在はっきりとわかるのは、その一つの四号墳(よんごうふん)で、おくに長く、おく行きが最大5.8メートル、はばは1.9メートルあります。もう一つの二号墳(にごうふん)も同じ作りになっていて、おくにお大師石像がまつってあります。このことから、昔の人は、古墳があり、それをこわしてはいけないと思っていたことが考えられるそうです。四号墳は、久司山に登る遊歩道ぞいにあるので見ることはできますが、よごれたりしないよう、くさりがしてあるので、中に入ることはできません。

【取材協力】
上島町教育委員会 学芸員
有馬 啓介(ありまけいすけ)さん

【調査・文章・イラスト】
2017年度弓削小学校6年生

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