高井神島のへき画アート

「島をもり上げる!へき画アート」


(写真:高井神地区)

 高井神島(たかいかみしま)は、人口24人(平成29年12月末現在)の上島町の島々の中でも特に人口が少なく、高れい化が進む島です。年々、空き家も増え続けています。そんな島を元気にしたいとの思いで始められたのが、「へき画アート」の取り組みです。

 「へき画アート」とは、建物のかべに絵をかくアートのことです。今では高井神島の公民館や家のかべに、たくさんの有名なマンガの作品がえがかれています。例えば、山田貴敏(やまだ・たかとし)さんの「Dr.コトー診療所(しんりょうじょ)」や浜田ブリトニー(はまだ・ぶりとにー)さんの「パギャル!」、藤沢とおる(ふじさわ・とおる)さんの「GTO」などです。

 「へき画アート」はどのように作られているのでしょうか。まず、マンガ家さんに絵を使わせてもらえないかお願いをします。許可がもらえたら、マンガ家さんから原画をもらいます。その原画をもとに、かん板屋さんがペンキなどを使って、かべに絵をえがきます。小さい作品で3日ほど、大きい作品の場合は1週間ほどかかります。

 この取り組みは、山梨や東京などで事業をしている長谷部理(はせべ・ おさむ)さんを中心に行われています。10年ほど前、長谷部さんは、友人である高井神自治会長の木村定(きむら・さだむ)さんに誘われ、高井神島をおとずれました。すっかり島のことを気に入った長谷部さんは、高井神島に家を持ち、定期的にたい在するようになったそうです。そして、大好きな島のためにと、自分のお金を使って様々な島おこし活動をされています。

 そんな長谷部さんと木村さんが、島をもり上げたいとの気持ちで始めたことのうちの一つが、この「へき画アート」です。マンガにしたのは、子どもや家族みんなで楽しめるからだそうです。長谷部さんと木村さんは、島の人や外から来る人に喜んでほしいとの思いで取り組まれています。今では、島外からもこの「へき画アート」を見にくる人もいるそうです。写真がSNSなどで発信されて、情報が広がっているそうです。

 実際に見る「へき画アート」は、色とりどりでとてもにぎやかです。高井神島へは、弓削島(ゆげしま)や因島から1日4便の定期便(ニューうおしま)で行くことができます。また、長谷部さんが島おこしのために始めた民宿もあります。島への思いから生まれた「へき画アート」をぜひ実際に見に行ってみてください。

【取材協力】
高井神自治会長
木村定(きむら・さだむ)さん(1950年生まれ・高井神島出身)

【調査・文章】
2017年度弓削小学校6年生

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