岩城小学校
岩城小学校は、岩城島の浜地区にある小学校です。全校生徒約80人が仲良く学んでいます(2020年現在)。
■岩城小学校の歴史
岩城小学校の元になったのは、藤井修之輔(智堂)という方が、1871(明治4)年ごろに開いた知新館(ちしんかん)という私塾(しじゅく※1)でした。知新館は、1874(明治7)年に、知新小学校になりました。当時、越智郡(おちぐん)の他の島には小学校がなく、岩城村の知新小学校は、この近くの島々の中で最初にできた小学校でした。その後、何度か名前と場所を変え、1947(昭和22)年に、岩城小学校という名前になりました。その時は、今の中学校に校舎がありました。今の校舎は、1967(昭和42)年にできたものです。
■私たちのお母さんが小学生だったころの話
岩城小学校に通っていた岡野加恵さん(47歳)に、当時の話を聞きました。クラスは1クラスでした。学年によっては2クラスあったそうです。1クラス43人くらいいました。45人くらいになると2クラスに分けていたそうです。先生は、全校で10人以上いました。
運動場の横にはウサギ小屋があり、児童が当番制で、小屋のそうじやえさやりをしていました。登校時間は、8時でした。下校時間は、3時半ごろでした。校歌は、今と同じです。国語・算数・社会・理科・体育・音楽・道徳を勉強していました。生活と総合はなかったそうです。給食はありました。週に一度、ポンジュースがでました。委員会もたくさんありました。今のように学年別の畑はなく、ヘチマを育てていたそうです。販売(はんばい)室があり、ノート・消しゴム・各教科のノートなど学校で必要なものはほぼ全部そろっていました。今は屋上には行けませんが、昔は行けたそうです。
■今の岩城小学校のみりょく
今の岩城小学校は、グラウンドがとても広く、自由に遊べていろいろなことができるので、休み時間がとても楽しいです。岩城小学校では、「総合的な学習の時間」のことを「レモンタイム」と呼んでいます。岩城のことをたくさん知れる学習です。このかみじま事典もレモンタイムで作っています。人数は少ないけれど、みんなが仲が良く、とても楽しい学校です。
■感想
私は、岩城小学校の歴史を知らなかったので、明治7年にできたと知ってとてもびっくりしました。でも、あまり変わっていないこともたくさんあったので、そこもびっくりしました。
今は飼っている動物がいないので、昔はいていいなと思いました。今は各学年1クラスで、昔は3クラスとか多いのかなと思っていましたが、お母さんたちの時も1クラスだったので、びっくりしました。また、販売室があって、お店に買いに行かなくてもいいのでいいなと思いました。
調べる前までは、自分の通っている小学校にそんなに調べることがあるのかなと思ったけれど、昔とちがうことがたくさんあったので、調べてよかったなと思いました。
※1 今の学校ができる前に、知識を持った人が個人的に開いていた学びの場。
※年れいは2021年3月末時点のものです。
【取材協力】
岡野 加恵さん(1973年生まれ、岩城島出身)
【参考文献】
岩城村『岩城村誌 下巻 現代編』1986年(昭和61年)
【調査・文章・写真】
2020年度岩城小学校6年生