弓削島の魚
(写真:ぼくがつった魚)
■弓削島でとれる魚
弓削島では、タイやカワハギ、ヒラメ、タチウオ、アコウなど、20種類以上の魚がとれます。例えば、春は、タイ、サワラ、アコウ、ウマヅラハギ、ハマチ、ヒラメ、チヌ、イシダイなど。夏は、スズキ、バダイ、マナガツオ、サンジョウゴメ、クロコチなど。秋は、アオリイカ、ブリ、タイ、ワタリガニなど。冬は、ブリ、タイ、スズキ、カワハギ、ウマヅラハギ、カレイなどがとれます。
■弓削島の漁師さん 漁の仕方
弓削島の漁師さんについてしょうかいします。夫の岡島敏郎(おかじま・としろう)さんが漁師で、ご自身は弓削島で唯一(ゆいいつ)の魚屋「魚六(うおろく)」を営んでいる、岡島清子(おかじま・きよこ)さんにお話をうかがいました。
(写真:魚六)
弓削島の漁師さんは、小型定置網(ていちあみ)を使い、魚をとっているそうです。小型定置網では、えさは使いません。魚が通る道に網をしかけて、さそいこみます。魚は、網の中で泳ぐことができます。引き上げる時は、ローラーを使います。
弓削島のまわりでは、5か所に小型定置網が設置されます。松原海岸沖(おき)ではタイ、弓削島の近くの豊島(とよしま)沖ではウマヅラハギなど、設置する場所によって、よくとれる魚がちがいます。岡島さんの場合、とった魚は、春は弓削漁協に、冬は福山の水産業者におろすそうです。
■おいしい魚を売るための工夫
魚六では、水そうで多くの魚を生かしたまま売っているので、新鮮(しんせん)な魚を買うことができます。そして、魚をよりおいしい状態で売るため、魚をとてもていねいに取りあつかっています。とれた魚を軽トラックでお店まで運ぶ時は、ストレスがかからないように、ゆっくり運転するそうです。また、水そうに魚を入れる時も工夫されています。例えば、あまり動かない性質を持ったアコウは、水そうの中でさらにかごに入れ、よく動く他の魚とぶつかってキズがつかないようにするなど、できるだけ魚の性質に合わせた環境(かんきょう)を作って、水そうで泳がせています。
■弓削島のつり
こうしたプロの漁師さんだけではなく、弓削島にはつりをする人たちもたくさんいます。ぼくも、父といっしょにつりをします。
ぼくたちがつりざおでつる時に使うエサをしょうかいします。キスやカワハギは、ムシというエサでつります。ムシは、ミミズのような形をした生きたエサです。砂浜でとったり、手軽に買うことができ、特にキスなどは簡単につれるので、初心者にオススメです。
また中級者の人には、タイラバなどもオススメです。タイは、タイラバでつることがあります。タイラバは、つりざおにつけるしかけのことです。タイラバには、いろいろな形があります。タイラバでつる時には、えさに疑似餌(ぎじえ)や生えびなどを使います。タイラバはねだんが少し高めで、つるのがむずかしいこともありますが、魚がつれた「当たり」の時はやりがいがあり楽しいです。
■魚のおすすめの食べ方
弓削島で民宿を営んでいる中塚いつこさんと魚六の岡島清子さんに、魚のおいしい食べ方を聞きました。新鮮な魚は、さしみや焼き魚がいいそうです。魚がたくさんある場合は、一夜干しもおすすめです。一夜干しは、2〜3時間海水と同じ濃度の塩水につけて、一日干して作ります。さばを食べたいなら、しめさばをおすすめします。
ぼくたちは、取材の時に、サバとカワハギをさしみにしてもらって食べました。カワハギはこりこりしていておいしかったです。サバは、しょうがを付けると、くさみがなく、しげきがあっておいしかったです。サバやカワハギは、さしみにしていいかもしれません。
(写真:サバとカワハギのさしみ)
このように、弓削島では今でも色々な種類のおいしい魚がとれます。しかし、魚は減っているそうです。僕たちは、海を守らないといけません。だから、みんなで魚や海を守りながら、楽しくたのしくつりをしてもらいたいなと思います。
【取材協力】
魚六
岡島 清子(おかじま・きよこ)さん
岡島 敏郎(おかじま・としろう)さん
民宿中塚
中塚 いつ子(なかつか・いつこ)さん
【調査・文章・写真】
2020年度弓削小学校6年生