高濱八幡神社の獅子狛犬

 弓削島の上弓削(かみゆげ)地区にある高濱八幡神社(たかはまはちまんじんじゃ)の本殿(ほんでん)には、獅子狛犬(ししこまいぬ)がほうのうされています。(写真:高濱八幡神社の獅子狛犬)

 獅子狛犬は、色々な木を一つに寄せた「寄せ木造り(よせぎづくり)」で造られており、高さ53.8cm横53.5cmあります。重さは15kgくらいだそうです。作られた時はどんな色だったのかは分かりませんが、今は、目が金色で体は赤むらさき色をしています。獅子と狛犬の見分け方は、獅子は口が開いていて角がない方で、狛犬は、口が閉じていて角がある方です。
(写真:獅子)
(写真:狛犬)

 伊東史朗(いとう・しろう)さんがかん定したところ、鎌倉時代後半に造られたことが分かりました。伊東史朗さんは、1945年に岐阜県(ぎふけん)で生まれました。現在は、和歌山県立博物館長をされており、「神像」などのたくさんの本を、出版している方です。

 弓削島から京都へ塩を献上(けんじょう)していた時期と、獅子狛犬が造られた時期が、いっちしていることから、おそらく当時、弓削島から京都に塩を売りに行った時に、買ったか、もらったかしたものと考えられるそうです。

 獅子狛犬は神様の近くに置かれています。なぜ神様の近くに置かれているのかというと、悪りょうなどの悪いものが入って来ないように神様を守るためです。

 宮司の亀山和麿(かめやま・かずまろ)さんにお願いすれば、獅子狛犬を見たりさわったりすることができます。ぜひ高濱八幡神社におとずれてみてください。

【取材協力】
高濱八幡神社 宮司
亀山 和麿(かめやま・かずまろ)さん(1940年生まれ、弓削島出身)

【調査・文章・写真】
2018年度弓削小学校6年生

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