生名八幡神社

 生名八幡神社は、生名小学校の近くの高台にある神社です。大きな拝殿(はいでん/おがむところ)、上島町のマスコットキャラクター「かみりん」の絵馬や資料館などの見どころがあります。


(動画:ドローンで撮影した生名八幡神社)

■八幡神社の歴史
 いつからあったかははっきりしていませんが、生名島が京都の石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)の荘園(しょうえん)だった1158年ごろには、お宮があったとも考えられています。昔は、八和田八幡宮(やわたはちまんぐう)という名前でしたが、1869(明治2)年に、生名島にいらした色々な神様をまとめて、生名八幡神社としたそうです。今の本殿(ほんでん)は、1901(明治34)年にできました。その後、1984(昭和59)年に修理・改築されました。

■八幡神社の神様
 生名八幡神社では、主祭神(しゅさいじん/中心になる神様)の仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)と、その妻である神功皇后(じんぐうこうごう)、八幡様であるその息子の応神天皇(おうじんてんのう)をおまつりしています。生名八幡神社には、次のようなご利益があるそうです。

・家内安全(かないあんぜん)・・・家族が安全で健康でありますように
・商売繁盛(しょうばいはんじょう)・・・商いがうまくいき、たくさん利益を得られますように
・必勝祈願(ひっしょうきがん)・・・勝負に勝てますように
・諸願成就(しょがんじょうじゅ)・・・願いがかないますように
・安産、子授り・・・赤ちゃんが元気に生まれますように、赤ちゃんを授かりますように

 神主の吉田さんは、「一生けん命願って努力したら、どんな願いもかないます。ただ、宝くじが当たりますようにとか、楽するための願いは無理かもしれないです。一生けん命がんばったことはかなうと思いますよ」とおっしゃっていました。

■八幡神社のすごいところ
 生名八幡神社のすごいところは、たくさんの神様が集まっているところです。神社内と神社の外に末社(まっしゃ/小さな神社)があり、スサノオの命、ツクヨミの命、エビス様、オオヤマツミ神、イチキシマヒメの命、ウケモチの神、アメノミナカヌシ神、竜神様(りゅうじんさま)、サルタヒコの命、アメノウズメの命、オオクニヌシの命など、たくさんの神様をおまつりしています。

 そして集まるのは、神様だけではありません。生名八幡神社には様々なイベントがあるので、たくさんの人も集まります。 

<生名八幡神社の行事>
1月1日:初もうで
1月3日:的祭(まとうさい)/弓神事
2月3日:節分祭
2月11日:紀元祭
4月8日くらい:立石観音祭
6月30日くらい:夏越(なごし)の大はらい
10月半ばの土曜日か日曜日:例祭(秋祭り)
12月31日夜11時ごろから:年末の大はらい など

 このようなたくさんの行事があることにより、生名の神社にまつられている神様は喜ばれているそうです。

 また、行事の時以外にも、神社にはいつでも行っていいそうです。神様にお願いするとき、お礼するときに行く他、散歩で寄る人もいるそうです。神様は人が来てくれることを喜ばれるそうです。

■稲荷神社
 生名八幡神社の境内には、他に稲荷(いなり)神社という神社もあります。「稲」りということから、元々、米、麦、あわ、ひえ、豆という食べ物の神様です。昔は、お米がお金と同じだったので、商売繁盛とお金にまつわる神様になったそうです。

■神主さんの仕事
 神主さんの仕事は、神社を管理したり、神事(しんじ/ぎしきのこと)をしたり、神様の大切さを人々に伝えたりして、神社を末永く守っていくことだそうです。吉田さんは、生名八幡神社の8代目の神主さんです。行事の中では、例祭が好きだそうです。その理由は、神社に人が集まって神様が喜ばれるし、にぎわいが見れて楽しいからだそうです。

 吉田さんが大切にしていることは、神様はもちろん、神社に来てくれる人、関わる人を大事にすることだそうです。そして、神様に好かれるように自分自身、常に努力することが大切だとおっしゃっていました。

 私は、吉田さんのお話を聞いて、これからも神社を守っていってほしいなと思いました。神社での行事が楽しみです。特に例祭が好きです。私もたいこをたたいたことがあるからです。これからもがんばってください。

【取材協力】
生名八幡神社 神主
吉田 浩喜(よしだ こうき)さん

【参考文献】
生名村誌編纂委員会編『生名村誌』、生名村、2004年

【調査・文章・写真・ドローン動画撮影】
2021年度生名小学校6年生

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